MICRO-1アーキテクチャ

MICRO-1ハードウェア構成

MICRO-1のハードウェア構成図と機能ユニット一覧表を以下に示す。

MICRO-1ハードウェア構成図

機能ユニット名 略語 ビット長 機能
制御記憶 CM 40ビット×4K マイクロプログラムを格納する。
制御記憶
アドレスレジスタ
CMAR 12ビット 制御記憶のアドレスを指定する。
CMARスタック - 12ビット×8 マイクロサブルーチンのための戻りアドレスを保持する。
制御記憶
データレジスタ
CMDR 40ビット 読み出したマイクロ命令を保持する。
マイクロ命令の
LTフィールド
LT 9ビット CMARへのアドレス生成とRBUSへのデータ生成に使用する。
プログラム
カウンタ
PC 16ビット 機械命令のアドレスを保持する。
汎用レジスタ R0〜R7 16ビット×8 演算の対象となるデータを置く。
カウンタ C 8ビット ループカウンタなどに使用する。
命令レジスタ IR 16ビット 命令コード部(OP)、レジスタ指定部(Ra,Rb)、定数部(ND)からなる。
フラグ - 各1ビット ZER(ゼロ)、NEG(ネガティブ)、CRY(キャリー)、OV(オーバフロー)、
CZ(カウンタゼロ)、T(汎用)がある。
フラグセーブ・
レジスタ
FSR 4ビット フラグのうち先頭の4ビットを保持する。
算術論理演算装置 ALU - 加減算、論理演算を行なう。
シフタ - - 1ビットの算術/論理/巡回シフトを行なう。
主記憶
アドレスレジスタ
MAR 16ビット MMのアドレスを指定する。
主記憶 MM 16ビット×64K 機械命令やデータを格納する。
ALU左入力バス LBUS 16ビット -
ALU右入力バス RBUS 16ビット -
ALU出力/
シフタ入力バス
ABUS 16ビット -
シフタ出力バス SBUS 16ビット -
入出力バス IOBUS 8ビット 入出力機器との間でデータをやり取りするためのバス

MICRO-1機械命令セット

MICRO-1の機械命令セットの定義を以下に示す。

機械命令一覧

MICRO-1機械命令一覧

注意

  1. 命令コードや数字は16進表記である。

  2. 表中の "*" はその命令のアドレスを表す。 アセンブリコード中では通常 "*+D" は名札(ラベル)による記述を行なう。

  3. ニーモニック表記の オペランド部の "N(Ra)" でN=0またはRa=0のとき、 および "D(Ra)" でD=0のときは、それぞれの記述を省略できる。

  4. 動作説明欄において、 "Ra+N" でRaにR0を指定した場合は"(Ra+N)"は"N"とする。
    ("Ra+D" でRaにR0を指定した場合はそのまま"(Ra+D)"とする)


文責:大津